コラム

マウントを取る人々とマーケティングの関係

創造的な仕事、「刺激と感動を与える」をコンセプトに マーケティングを支援している小山です。

 

最近ひょんな事からマウントについて考える機会がありました
というのも、日ごろからマウントを取りまくる
「マンティマウンテン(マウントの山)」と呼ばれてる人がおりまして、
 
まあここでは山本君(仮名)としておきましょうか。
この山本君ですが、彼は1日の内、大半をマウントを取る発言をするのです。
 
それもナチュラルに。
 
ちなみに、そもそも「マウント」とは相手より優位に立つための発言であり、
 
相手への指摘や正反対の意見をいう事で、自己重要感を満たす行為の事を指します。
 
意識的にやってるにせよ、無意識的にやっているにせよ、
マウントとは日常から起こりうる事です。
 
ある日の事。
 
山本君(仮名)が唐突に、
「僕は特にマウント発言をしていないのに、何故マウントと言われるのか?
〇〇がマウント発言であれば、〇〇を言った人達もマウント発言であり、
そうなってくると〇〇が〇〇となるのは〇〇である」
 
といった持論をくりだしてきました。
 
 
彼の場合、唐突に持論を持ち出し、相手を巻き込んで無駄なディベートに持っていく事が多く
 
この行為自体がマウントへのカウントダウンなのですが、
 
まあこんな事はいちいち指摘しても無駄なので、
とりあえず彼特有の、制限なきディベートゾーンに巻きこまれて話をする事が多いです。
 
ちなみに皆さんのイメージはどうか知りませんが、
 
山本君(仮名)はメガネをかけており、
昭和を代表する文庫本「ズッコケ三人組」に出てくる山中正太郎。
通称「ハカセ」を小太りさせて、
唇を3倍くらい大きくするとこうなるんだろうな~
という感じだったりします。
そんな訳で、彼いわく「僕が発言する内容はマウントではありません」
 
という話に戻るのですが、
結論からいうと、
「マウントを取る人間に見られがちな事」
というのは発言よりも重要なポイントがあります。
 
それが「印象」です。
 
この「印象」とはマーケティングにおいては「パッケージ」と呼ばれるもので、
 
最初の見た目、イメージがその後の商品価値・商品価格を左右します。
 
有名な話では「ジョシュア・ベル」の実験でしょう。
 
もしも3.5億円のバイオリンを片手に、普段100$以上で大ホールを満員にするバイリオニストが、路上でバイオリンを引いたら・・
 
結論からいうと、殆どの人達がす通りしまくったという話です。
 
コンサートホールで音色を聞けば”凄い人”
路上で音色を聞けば”ただの人”
 
「環境も印象に大きく影響します」
 
ちなみにこの話、マーケティングの視点から見るとちょっと面白くて、
 
この弾いてる人が「ホームレス」だったら話はまた別ですね。
ホームレスがこの音色を奏でるという事に、
ギャップという「価値」が生まれますので、すぐさま人が集まったでしょう。
 
あと「オタク」や「美女」も面白いと思います。
 
何がいいたいかというと、この世の中において
「最初の印象ほど価値を決めるものはない」という事です。
 
商品を最初に買う人、最初に耳を傾ける人。その全てが「中身より外見」を見ます。
 
一般人には高級なバイオリンの音色も、
普通のバイオリンの音色も同じです。
 
プロの方は勿論否定するでしょうが、
世の中の大半は一般人である「マス」であり、マスの人達は違いなど分かりません。
 
これは料理も同じです。
 
どんなに美味しいミシュランのシェフが作った料理でも、
「食べなければ味は分かりません」し、
 
下手したら「食べても、他の美味しい食事とそこまで味の違いは分からない」可能性があります。
 
勿論、「美味いレベル」にもよると思いますが、同じ美味しいでも環境によって全く話が変わってきます。
 
具体的には、「大学の学食」で出されるのと、
「銀座の一等地」で出されるのでは、
同じものであっても意味が変わるという事です。
 
※おそらく感じる味も変わります。
 
世界最高のレストランと言わた「エル・ブジ」や出身のシェフ達は、
料理を出す前に様々なパフォーマンスに力を入れますが、
その理由としては
人は最初の「印象」によって価値を決め、
そのあとにコンテンツを受け取る「準備」が変わる事を知ってるからです。
 
この「お客様に商品を受け取る準備させる行為」が、
めちゃくちゃ価値と価格を左右させるんですよね。
 
事前にしっかりと「商品を受け取る準備」をさせると、そのあとの商品を「真剣」に受け取ろうとしますよね。
 
「真剣」に商品を受け取ると、商品の価値・価格はべらぼうに上がります
 
料理でいうと、ちょっとマズイ料理が出てきても、
 
良質な空間、良質な環境で食べると
「うわぁ~やっぱり一流のシェフが作ったものは流石だなぁ」となる訳です。
 
仮に味が変でも、
「ちょっと変わった味だけど、
これぞ一流の味なのだ!エクセレェェェェント!」とか言ったりします
 
かなり前の話になりますが、以前「食戟のソーマ」という漫画がありまして、
主人公が美味しい料理をつくると、余りの美味さに女性たちが興奮して、服がはじけ飛んだり脱ぎだすんですよね。
 
©食激のソーマ
勿論、これは漫画の話なので現実では起きたりしませんが、
 
服がはじけ飛ぶくらい美味しい食事となると、
もはや食べる前に相当な洗脳をして、食べる前からヨダレをダラダラにして従順な犬にさせるか、
 
または「薬物」でも入れるくらいしか思いつきません
 
ですので、主人公は塩の代わりに、
メタンフェタミン系か何かをまぶしていたのだと予想してます。
 
現実的な社会での話をすると、美味しい食事を作る事は前提として、
それに加えて「環境や準備」を整え、最初の印象をどう変えるか?
 
の部分を追及する事の方が美味しいと思ってもらえるでしょう。
 
そんな訳で今回の主軸である、
山本君の「僕が発言する内容はマウントではありません」に関してまとめると、
 
マウントを取る人間というのは、
 
実際に取ってるパターンと、そもそもの話「印象がそういう奴」
という2つの側面がある
という事にまとまる訳です。
 
 
これは、何かしら商品を販売する際も同じことが言えまして、
 
どんなに優れた商品であっても、最初の印象が「そういう物」と印象付けられてしまうと、
その後、どんなに中身が良くても中々ひっくり返る事はないです。
 
中身を変えるより、先に外見を変えろ。
 
これは全てのマーケティングの基本ですね。
 
参考まで

 

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